教科書レベルとの乖離が最も著しいのが、中学入試です。負の数や平方根、2次関数を除いて、問題の多くは抽象化された中学数学と同じ内容・レベルで出題されます。しかし、子供たちの思考回路は、まだ、具体的な世界から脱却できていません。そのため、入試算数に携わるものは、具体性と抽象性の狭間を埋めるべく努力しているはずです。また、様々な情報も、高校入試や大学入試に較べて不足しているのが現実です。そのため、生徒や保護者に現実を伝える努力も必要になってくるはずです。

  ここで書いた内容は他塾のお話として読んで下さい。河合塾は大丈夫ですヨ、ネ?
 
 

@入試についてエキスパートでない

[説明]東海地区の中学入試レベルであれば、4年、5年を担当する講師は、特に、入試のエキスパート(専門家)で無くても構わないでしょう。テキストの内容に合わせて、テキストやドリルを解説できれば十分です。
  しかし、受験学年である6年を担当する場合には、そのクラスの多くが志望している学校の入試傾向や入試データ、レベルには精通していなければなりません。それがどの中学に必要な問題か否かが講義に生かされ、生徒の負担を軽減することにつながります。また、時間内に解答するためにはどの公式や解法を覚えておかなければならないかの指導ができるからです。
 
 

Aクラスのレベルに合わせて講義していない

[説明]同じ問題であっても、レベルや既習事項によって解説の方法が異なるはずです。そのためには、一つの問題で数種類の解き方を知っていなければなりません。それがレベルに合わせての講義につながっていきます。
 
 

B数学の公式や方程式を使って説明している

[説明]数学の公式を使えば楽な問題がいくらでもあります。それをすべての問題に敷衍化しようとするとと公式の量が膨大になってしまいます。もし、活用しようとすれば、必要最小限の公式にとどめ、その援用方法を示すべきです。当然、公式だけを提示して、何故そうなるのかを説明しなければ、身に付くことはないでしょう。その説明の多くは、数学の数式を理解していないと不可能です。中途半端にすると、中学での学習でマイナスに働くこともあります。やるからには、1からキチンと説明すべきですが、限られた講義時間内ではその時間的余裕はないはずです。
  なお、公式や方程式で片づく問題は、さほど難しくはありません。中学入試の難問の多くは、公式や方程式だけでは解決しないのが現実なのです。
 
 

C板書が見にくい

[説明]板書を、生徒に写させる素材とみるか、テストでの実践を反映したものとみるかによって、板書のかき方、使い方が異なります。言い方を変えれば、計算式を大切にするか、考え方・思考過程を大切にするかによって、かき方が異なるはずです。学校では前者ですが、入試算数の難問になればなるほど、後者の方法に重心が移動します。字の上手い下手以上に、その差異を理解していないために板書が分かり難い原因になっているようです。
   板書については、反省すべき点は多々あります。ゴメンナサイ!

  スマイルズの名言:教師があまり厳格であると、生徒は自立の志を失う

 
 

D感動を持って講義していない

[説明]生徒に興味をひかせるためは、講師自らが解けた喜びを持たなければなりません。単に説明してるだけの講義ではいけないのです。

  ミレーの名言:他人を感動させようとするなら、まず自分が感動せねばならない

 
 

E質問や相談に、積極的に答えていない

[説明]河合塾では、そのような講師はまず居ないと思います。質問や相談した講師の対応に不満があったり、不安な場合には、教務に相談の上、講師を紹介してもらって下さい。結構、厳しい対応をしますが、私・倉本でも結構です。





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