河合塾の学習システムでは、《予習テキスト》の習得度を確認するため、土・日の【テスト・ゼミ】があります。しかし、これはあくまでも予習の結果であり、その知識の定着は、自宅での復習にあることは言うまでもありません。B、Cなどでは、学校と塾との差異を明確にして欲しいものです。塾での学習態度として大切なことは、次の項目です。
 
 講義の受け方 →@、A
 板書を写す方法 →B、C
 真剣さと集中力 →D
 その他 →E、F

 

@解けなかった問題で、感動を伴って講義を聞かない。あるいは、
あのようにすればよかったのだと、心から反省しない

[説明]ある程度時間をかけても出来なかった場合には悔しさが残るものです。そのような問題が、講義の説明で、いとも簡単に分かることがあります。あのように考えればよかったのだ、自分にはあの考え方が不足していたのだ、ということがしっかり認識されれば、次のときにつながっていくはずです。
  
 

A講義を受ける際、熱中(集中)して聞かない

[説明]自力で出来た問題の解説では、息抜きをして聞き流してもよいのですが、出来なかった問題は全神経を集中して聞くようにしたいものです。よく、息抜きが度を超して、隣の人とおしゃべりをしている生徒がいます。周りに迷惑なだけではなく、そのおしゃべりの興奮が、分からなかった問題の解説を聞く段になっても切り替えがきかず、そのまま終わってしまうことがよくありますから、注意したいものです。
※最近の生徒の傾向です。
  
 

B講義を受ける際、板書を写すのに専念している

[説明]講義では、一応、答えまで説明します。そのとき、まず、その問題を解くときの考え方やキーポイントになることを、図や表などで説明しますが、ほとんどの生徒は、その図や表は無視して、計算式を写すことのみに専念しています。その要因は、保護者がノートを点検するとき、計算式に着目して、それが書いてないとたしなめることにあるからかも知れません。計算式は、問題毎に異なり、覚えたところで価値はありません。大切なことは、考え方やキーポイントになる図や表であることに、保護者の方も気づいて欲しいものです。
※学校教育の弊害か?
  
 

C講義で、次の問題を解説し出しても、まだ前の問題の解説を写している

[説明]限られた時間内で解説しなければならないため、クラスのレベルが上がれば上がるほど、板書を写させる時間はほとんどありません。それは、伝えるべき内容や問題に内包する要素が多岐にわたるからです。そのため、キーポイントになることだけを写す癖をつけたいものです。
※学校と塾との差異を明確に!
  
 

D問題の意味が分からないとすぐに質問する。あるいは、後で質問すればよい、と考えて
講義中に真剣に聞いていない

[説明][1.自宅学習についてB、C]と同じです。どこまで分かり、どこが分からなかったのかを明らかにすることも学習のうちです。 「全く分からない」と質問された場合、通り一遍の説明で一応理解させますが、後日、その生徒はその問題を自力では解けないのが普通です。 「ここまで分かったが、この部分が分からない」と質問された場合、その生徒の試行回路を推測して、その部分の強化を図りながら説明できます。生徒にとって、どうすればよいのかが強調されて認識されますから、次の機会にその考え方が生かされることが多々あるからです。
  
 

E過去の栄光をいつまでも引きずっている

[説明]小4まで天才、小5では秀才だったと思っている人ほど、始末に悪い生徒はいません。そこそこ勉強をしておれば、点数が取れてしまう生徒です。しかし、6年の後半から、そのつけが確実に現れます。そのときになって焦ってみても、その間の基礎力が不足しているため、追い込みが効かないのが普通です。その結果、志望校の変更を余儀なくされてしまいます。

  日本の諺:十で神童十五で才子、二十過ぎれば只の人

  
 

F解けなかった問題で、復習を3回やっていない

[説明]解説を聞けば、ほとんどの問題は分かったつもりになります。しかし、自力で解いた訳ではないため、何週間もすると、やはり解けないことがほとんどです。[2.自宅での学習態度E]と同じことです。




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