最近では新設中学がなく、どの中学でも、志願者の実力もほぼ判ってきたはずです。実力が判ってきたということは、受験生の平均点が55〜65%で収めるよう努力しているはずです。ただ、6年後の大学入試を考えた場合、算数、数学の学力が勝っている方がプラスに働くことがあるとの統計データ(?、私の勝手な思いこみ)から、算数の平均点は50〜60%が常識でしょうか。ただ、誰もが出来る問題、誰もが出来ない問題などは、入試問題とは言えません。
 
 

@受験生レベルを正しく掌握していない

[説明]受験生のほとんどが解けない問題は、中学のプライドだけの問題です。また、受験生のほとんどが解ける問題は、裏口があると勘ぐられてもしかたがない問題です。それらの意図的な出題を除けば、受験生のレベルに合わせて出題すべきです。ひと頃の名古屋学院、愛知中学が掌握していなかったようですが、それは新設ということでやむを得なかったことです。ここ2年間では、何故か、首を傾げたくなるような入試問題が頻発しています。真剣に作問に取り組んでいるのでしょうか。
量の多さ 98、99年の金城学院
   99年の椙山女学園、滝
難度 99年の東海、滝、椙山女学園

  猛反省を促したいものです。その反省が次年度以降に生かされることを期待します。

 
 

A数学の発想だけで作問している

[説明]継続性のあるスタンスで望んでくれればよいのですが、96年の南山女子のように、その年限りの出題では困ります。出題者らしい若い教師が「難しかっただろう」などと自慢しているようでは困ります。出題した問題で、どのような能力を見たかったのかが明確でないと、価値はありません。当然、新設の場合はやむを得ないこともありますが。
 
 

B入試日程に継続性がない

[説明]関東、関西の入試日程は、ほぼ日付で決まっていますが、東海地区の入試日は、曜日で決めているため、猫の目のように毎年変わります。曜日で決めること自体、補助金などの関係で県の私学課?に頭が上がらないのかも知れませんが、学校の受験日の順序は固定して欲しいものですネ。経営的な面だけを優先せずに!
98、99年の南女、滝
99年の滝の合格発表日(東海、南男の入試日)
98、99年の金城学院、愛知淑徳、椙山女学園
 
 

C入試データが中途半端だったり、信憑性がない

[説明]過去問によって学習スタンスが決まります。そのため、入試データが正確でないと、受験生に過大な負担を強いることになります。最低限必要なデータと正しいデータの発表(配点含む)を期待します。 
必要なデータ
受験者数
合格者数
合格最低点
受験者・合格者平均点

   99年度の椙山女学園の平均点、94年の東海の平均点には信憑性がありません。

 
 
 ほとんどの中学では、合否トラブルを避けるため、個人データを本人に示すことはありませんが、灘や東大寺などでは、発表当日、合格最低点と科目毎の個人得点を受験生に渡しております。そこまでの要求はしませんが、上記の正しいデータ(配点を含む)を、受験生に示す義務はあると思います。




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